幸運が舞い込む「百福図」

「福」という言葉には幸運がやって来るなどの意味がありますが、この掛け軸「百福図」は漢字のつくりの異なった「福」が百文字書かれています。

 

人が幸福を感じる要素は何も一つだけではありません。
友人や恋人と共に食事をすること、好きな音楽を聴いて読書をすること、一人欲を張って富を握ること。

 

言い出すときりがありませんが、この百福図はそういった人々の幸福の多様性を表しています。

 

幸福が人それぞれであるならば、抱えている悩みも人それぞれです。
恋人を失った人、望んでいることが叶わない人、富と引き換えに孤独に陥る人。これも言い出すときりがありません。

 

ですが、立ち返るべき福は正にこの「福」の漢字にあります。福の左側の「ネ」(示)は、神をまつる祭壇の形を表し、右の部分は、品物が沢山入っている倉の形を表しています。

 

祭壇と物のつまっている倉をあわせて、「神の恵みに感謝をし、天に祈りを捧げること」を表しています。福の字にはこういった祈りを捧げることの大切さが込められているのです。

 

〜最後にこの「百福図」をご覧になった方に沢山の幸運が舞い込むことを祈念して〜